日記・コラム・つぶやき

2012年3月 9日 (金)

エッセイ「いのちのカタチ」①

朗読音声
福井の情報誌「乗鯨神来」3月号から連載エッセイ「いのちのカタチ」(季刊)が始まりました。シリーズというほど一貫性はありませんが、美に関して綴っていくつもりです。

今回は静岡県熱海市MOA美術館の門外不出の国宝「紅白梅図屏風」(尾形光琳)が仙台市博物館で2012年3月6日~25日公開されることに触れています。被災者の方々を癒したいという美術館側の願いがあると聞きますが、果たして芸術から人は何を受け取るのだろうかをつらつらと考えてみました。

「紅白梅図屏風」は独創的な構図や手法で現代でも注目を浴びている国宝です。昨年、東京大学理科大学(中井泉教授)研究チームの分析で、背景には金箔を、川には銀箔を施されたオリジナルの姿が明らかになりました。下の画像はそれに基づいて作成されたCG復元図です。

Kouhakubaicg

乗鯨神来は雑誌だけでなく、インターネットでデジタルブックとして読むことができます。リンク先の第14号24-25頁です。また、目の不自由な方にも屏風の魅力をお伝えできるよう、今回朗読音声を作成しました。日本には守るべき国の宝が多数あり、その感動が新しい国のカタチを作り上げる原動力になりますように、心より祈っています。

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2011年4月14日 (木)

震災復興への花

Oofunatoengei

 4月10日~13日岩手県大船渡市に救援で入りました。大仁瑞泉郷からは医師・看護師・理学療法士・園芸療法士・美術文化担当者・調理師。MOA美術館から音楽担当者。その他、カウンセラー2名など総勢11名でした。

 また、四百人分の有機野菜具沢山味噌汁(芋煮)の食材を東京療院で準備していただきました。現地の医療関係者・スタッフ・ボランティアの協力があり、県を越えた「医・食農・美」の混成チームが希望の灯をともしてくれました。

 12日には避難所責任者の平山さんの要請で、大船渡中学校で大仁瑞泉郷のケアを提供できました。医療支援がすでに充実していた場所だったせいか、今回ほど食と美と心の力を感じたことはありませんでした。

Oofunatoengei2

 一番上の写真は園芸療法士と看護師らが葉っぱのスタンプによるカードづくりを提供している様子です。背後に手笛で音楽を流すスタッフや一輪ざし用の花々が見えます。葉っぱを上手に利用した絵は子ども達のひたむきで純真な心と感性を訴えかけてくれます。何時間も作成に熱中する中で、自分の体験や心情をごく自然に話してくれたようです。

Oofunatoengei3

 左の写真は、被災した自宅の庭のクローバーに雨が降って、きれいなしずくが光っている様子を描いたものです。それも幸せを運ぶ四つ葉です。

 私たちが帰る時に子ども達が見送ってくれました。バスが出発するとそのうちの一人が手を振りながらどこまでもどこまでも追いかけてくるのです。被災状況の厳しさとは対照的に、大船渡の皆さんの心に復興の花が咲きはじめていると感じた瞬間でした。

 復興の祈りとともに、新しい日本の創設への共通の願いを胸に、大仁瑞泉郷内外と連携し、これからもできることから一歩ずつ進めていきたいと考えています。

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2011年3月25日 (金)

大仁の春よ、届け!

3月11日に発生しました東日本大震災におきまして、被害に遭われました皆様に心よりお見舞い申し上げます。ご家族を亡くされたご遺族の皆様には深くお悔やみ申し上げます。

2011yellowiris

 この度の震災は私どもにも大きな哀しみをもたらしました。当院や大仁瑞泉郷に縁のある方が多く被災され、今も避難生活を余儀なくされています。一日も早く皆様の笑顔が戻り、復興の槌音が響くことを願うばかりです。

 ここ大仁ではまだ寒さがありますが、春は確実に訪れています。二週間もすれば、春はそのベールを全て取り払い、桜をはじめとする花々で着飾って、見る人に生きるエネルギーを与えてくれるでしょう。私たちの間に「見えない絆」があるとしたら、この春の息吹が被災者の方々の心に届き、少しでも前に進む勇気を生むと信じたいと思います。

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 洋風ボタン園ではミニ水仙が遠足の幼稚園児のような可愛らしさで咲きそろっています。梅花の丘では梅の多くはピークを過ぎましたが、見事な枝振りの老木が今年もベテランらしく春を告げています。その足下で冬の寒さに耐えたフキノトウの一群れが食べられる前にあわててつぼみを開いていました。馬酔木(アセビ)は独特の香りを漂わせながら、スズランのような花を、それこそ鈴なりに咲かせています。それが道沿いにどこまでも並んで、シャンシャンと鈴を鳴らせて進む馬車のように春を運んで来ました。

2011asebi

 重い足取りでゆっくりと歩きはじめ、うつむき加減で道をとぼとぼと辿り、道ばたの花に足をとめ、鳥の声に空を仰ぐうち、春の香りに包まれていつのまにか足取りも軽くなります。そして、いつも散歩が終わる頃には元気になっている自分に気づくのです。

 どんなに冬が長くても日本には春という季節が訪れます。誰もが春の力を信じて、春を心待ちにする日々です。

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2009年3月12日 (木)

伊豆新聞社の連載がはじまりました!

Ryouinstaff  先週の三月四日から毎週水曜日に伊豆新聞社の熱海新聞・伊豆日日新聞・伊豆新聞で「健康と癒しの里だより」と題するコラムをお送りしています。「健康と癒しの里」瑞泉郷にある健康増進施設「奥熱海療院」の発信ですが、私も執筆陣の一人として書かせていただいています。一年間の長丁場、さまざまな「健康と癒し」の話題をお送りしますので、どうぞ宜しくお願いします。
 記事の一部は本ブログでも紹介しますが、伊豆新聞を購読(郵送)してもらう方が確実です。
 写真は第一回分に掲載された療院スタッフの写真です。様々な健康法の専門家が常駐していますので、いつかこのブログでも登場してもらうつもりです

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2009年1月 6日 (火)

謹賀新年!

Akatsukifuji  あけましておめでとうございます。本年も「リラックス法の達人」を宜しくお願い申し上げます。

 この年末から年始に、伊豆の田方地域(函南町・伊豆の国市・伊豆市)の約5万所帯に配布される公報「けんこう田方」に原稿を書きました。
 シリーズ予防医学という企画で、毎回地元医師会の先生方が専門分野の話題について市民向けに解説したものです。私が担当したのは「メンタルヘルス障害」です。次のリンクでワード文書をダウンロードできます。「kenkotagata.doc」をダウンロード

Shichifukujin  現代ではメンタルヘルス(こころの健康)は社会的な問題になり、一医師や一医療機関が扱う範囲を超えてしまいました。産学官民が力をあわせていかなければ、とても解決されないものだと感じています。ですから、今回のようにお茶の間にリラックス法の大切さを伝える機会を与えられて大変感謝しております。

 という堅い話はこれくらいにして、今年も癒される話題やリラックス法をサクサクっと紹介していきますので、アクセスお願い致しますm(_ _)m

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