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2009年2月

2009年2月24日 (火)

映画「おくりびと」のこと

 昨日、映画「おくりびと」(滝田洋二監督・本木雅弘主演)が米アカデミー外国語映画賞を受賞したという朗報が舞い込んできました。日本古来の、しかし、日本人が見失いつつある死生観を淡々と描いた映画で、私も注目していた作品です。

 映画の元になった本があり、それが「納棺夫日記」(青木新門・著)です。ふとしたきっかけで納棺夫(御遺体を棺に納める仕事)になった青木さんが、様々な実体験を通して死や人生に対して今までにない見方ができるようになったのを感じ、文章につむぎだしたものです。

 十年前、私は呼吸器内科医としてたくさんの人の死を看取らせていただいていました。自分の患者さんだけでなく、不思議と死の場面に立ち会うことが多く、人生から何か課題を与えられているような気がしました。同僚も同じ現場にいるものの、お互いに多忙を極めていて、そうした思いを吐露しあう場面はありませんでした。その時に出会ったのが青木さんの「納棺夫日記」でした。

 そこには私の悩みや私の得た感覚、光のようなものが的確に表現されていました。なかでも、末期患者には「説法も言葉もいらない。きれいな青空のような瞳をした、すきとおった風のような人が、側にいるだけでいい」という文章が、鮮烈なイメージとともに私の心に刻み込まれました。

 映画を見て、その感銘を新たにした私は、失礼をかえりみず、青木さんのHPにメールしました。それに対して丁寧なお返事をいただきました。

Tenshinokizahashi2  「日記」の中で特に重要なテーマとして青木さんは「光の至高体験」をあげていらっしゃいます。しかし、結果的に映画の内容は「日記」とは異なるため、原作者としての権利は辞退され、映画のエンドロールには全く出てきません。しかし、青木さん自身は、「日記」に惚れ込んで映画づくりに奔走した本木雅弘さんの情熱や苦労を見ており、メールの中でも今回の成功に賞賛の意を述べていらっしゃいました。

 映画はあくまでもフィクションですが、多くの人が抵抗なく見ることができる内容になっています。そして、確実に私の心にも多くの方を見送った「真実」と「感動」が浮かびあがってきました。ほとんどの人が身内や知人の死をリアルに経験します。その意味で誰しもが「おくりびと」であり、この映画の中に御自分なりの「真実の光」を見いだせるのだと思います。

 

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2009年2月19日 (木)

ジェームズ・アレン「人は心の中で思った通りの人間になる」①

 今日の朗読音声は英国の哲学者ジェームズ・アレンの「人は心の中で思った通りの人間になる」から「想念と人格」をお送り致します。

 ジェームズ・アレン(1864~1912)は日本ではあまり知られてはいませんが、欧米では聖書に次ぐベストセラーと言われるほどよく読まれた著作家です。「人間は想念通りになる」といった簡潔な哲学が万人に受けるのでしょう。彼は地位も名誉も財産も望まず、つつましやかで静かな生活を送りながら、9年間の執筆活動の後、若くして亡くなっています。

Junichirokoizumi  しかし、彼の著作を読んだ多くの人が勇気づけられ、その信条を受け継いで成功を勝ち取る者も現れました。そして、成功哲学や自己啓発書に頻繁に引用されることになったわけです。でも、彼自身が世俗の成功に興味を示さなかったことを考えると実に皮肉な話です。

 今回は耳で聞いてもわかりやすい日本語意訳(Word文書download)に挑戦してみました。英語版はGoogleの書籍プレビューをごらんください。イラストでは小泉純一郎元総理に登場してもらい、国家や政治家の品格についてジェームズ・アレン風に語ってもらいました。

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2009年2月13日 (金)

奇蹟の一枚

Kokeiwa
 奇蹟の一枚。というのは大げさですが‥。
 この季節には珍しく青々としたコケが巨岩に広がり、そこに朝の光があたっています。そのうしろにまばらに竹が林立し、背景は暗闇に立つ岩壁となっています。ふと見ると、左上方からコケ岩の面を照らす光の束が降りそそいでいました。

 箱根美術館を訪れた時の写真です。でも光が直進せず、曲がっているのは何故でしょうか?どなたかわかる方があれば教えてください。

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2009年2月12日 (木)

有機りんりん元気百倍

Yamadagawa1 Yamadagawa2  以前、お伝えした山田川流域環境整備事業の拠点を訪れました。車の往来の多い場所から少し入っただけなのに、のんびりした山間の風景が広がります。

 

Yamadagawa3 三方を川に囲まれた土地に有機農業モデル農園が作られていました。湧水もあって水には不自由しません。自然の恵みをいっぱい受けて、人も土も作物も本来の力を取り戻せそうです。

 さて、昨年大仁農場を訪れたツルネン・マルテイ議員のブログに視察の様子がくわしくレポートされています。超党派で構成された有機農業推進議員連盟の先生方が農場の木嶋利男農学博士・水野常務理事と活発に意見交換した内容など、臨場感あふれる記事です。

 ツルネン氏の母国フィンランドでは国会議員はサラリーマンと同じ給与で、仕事を持つ社会人が多いようです。いずれにせよ、視察の目的や内容をはっきり市民に公開する姿勢には感心させられました。おそらく、ツルネン氏の公僕としての意識の表れでしょう。これなら市民オンブズマンも納得ではないでしょうか。

 もう一つ、大仁農場に隣接するMOA大仁研修センターでNPO法人MOA自然農法文化事業団のイベントが2月21・22日に行われます。生産者・消費者・農政官僚によるリレートークや北里大学陽捷行(みなみかつゆき)副学長の農医連携についての講演などがあります。こちらも本ブログでレポートする予定です。有機農業推進の勢いは今年もとどまるところがありません!

 

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2009年2月 9日 (月)

relax030 遊園地で観覧車に乗る

2784217909_b0bde31e8d_o2  今回のリラックス法は「観覧車に乗る」です。

 高いところが苦手でなければ、遊園地の観覧車もおすすめです。一人でなく、誰かと乗ってください。普段話ができない家族とゆっくり話をする機会が持てます。小さくなった下界を上から眺めていると、細かいことで悩んでいる自分が馬鹿らしく思えるから不思議です。

 観覧車は英語でFerris wheelで、1893年にはじめて観覧車を作った技師の名前を冠しているそうです。巨大な車輪を回し、それに乗って空中散歩するという発想自体、当時は常人ではとても思いつかないものだったでしょうね。

 さて、リラックス法101のうち、やっと30番目が終わりました。早く全部おしえて!という方には、当院隣の健康増進施設「奥熱海療院」の受付で小冊子「自分でできるリラックス法101」を実費でお譲りしています。カラーコピーなのでどうしても一冊400円かかってしまうので、「高い」という方は根気強くブログとおつきあいくださいcoldsweats01

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2009年2月 7日 (土)

クチナシの実が物モース

Kuchinashinomi  今の季節にホオズキのようなオレンジ色の実を見ることができました。クチナシの実です。カオナシの次の話題にクチナシとは出来過ぎです。本のコピーの上に乗せて撮影しました。

 コピーに読める文字は「一八七七年の日本-横濱と東京」とあります。これは大森貝塚の発見で有名なモースが明治初期の日本の姿を克明に描いたものです。中にこんな記載がありました。
 「私は世界中に日本ほど赤ん坊のために尽くす国はなく、また日本の赤ん坊ほど良い赤ん坊は世界中にないと確信する」
 「お母さんが赤ん坊に対してかんしゃくを起こしているのを一度も見ていない」

 モース以外にもこの時代に訪れた外国人たちは日本の教育や子供たちの様子を手放しでほめています。その頃と比べ、現代日本は同じ国とは思えないほどの変わりようです。なぜ、そうなってしまったのか?という推論を含めて、医師の立場で研究しています。

 その成果は今年4月18日午後2時~3時にMOA美術館能楽堂で「ニッポン再発見!~ベルツの見た伝統文化と統合医療」という講演会で発表するつもりです。明治時代の皇室侍医ベルツ博士のコレクション展示にあわせたイベントです。ブログでも今後すこしずつ告知していきますので、お楽しみにnote

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2009年2月 6日 (金)

私のしごと観

 宮崎駿監督のアニメ映画「千と千尋の神隠し」にカオナシという登場人物があります。ネット社会の匿名性が脅威となる事件を見るたび、このキャラクターを思い出します。

Kaonashi  自らの顔や言葉をもたないカオナシは、主人公の千尋の優しさに触れて、小さなうめき声をあげるだけのひ弱な存在にしか見えません。実はその孤独感はブラックホールのように底なしです。カオナシは手から金(の振りした土塊)を出し、金塊に目がくらんだ者とその欲望を呑み込み、そのたびに体が巨大化し、凶暴化していきます。その者たちの声や姿を借りて、「千尋を呼べ」と荒ぶるのです。呼び出された千尋は恐れることなく、金なんか要らない、と言ってカオナシを激怒させます。おそらく、その凶悪さがカオナシの本質から出たものではないことを見抜いていたのでしょう。その後の展開は‥映画を見てください。

 他に、廃墟と化したテーマパーク、食欲の権化になって豚の姿に変えられてしまう両親、超過保護の巨大児など現代を象徴した場面がいくつも出てきます。

 テーマの一つに「仕事」があります。千尋が迷い込んだ異界は湯婆婆(ゆばあば)が仕切っています。湯婆婆に仕事をもらえない者はここでは生きてはいけず、虫や動物に姿を変えられてしまいます。そして、仕事をもらった者は名前を剥奪されてしまうのです。
 千尋:働かせてください!
 湯婆婆:分かったから静かにしておくれ!(赤ん坊に向かって)おお~よしよし契約書だよ。そこに名前を書きな。働かせてやる。その代わりいやだとか、帰りたいとか言ったら、すぐ子豚にしてやるからね。
 千尋:あの、名前ってここですか?
 湯婆婆:そうだよ。もうぐずぐずしないでさっさと書きな!まったく…つまらない誓いをたてちまったもんだよ。働きたい者には仕事をやるだなんて….

 様々なミスを繰り返しながら、つらい「仕事」を何とかこなして、たくましく成長していく千尋の姿を通して、現代の仕事観に欠けている次の視点を教えてくれます。
 「自分が探した仕事は、実は天がくれた天職かもしれない」
 「自分が仕事を選んでるように見えても、仕事が自分を選んでいるのかもしれない」
 「自分が仕事を変えるのでなく、仕事が自分を変えてくれるのかもしれない」

 現代日本は常識はずれの異界にも似た様相を呈しています。でも、そんな世界でも、自分の心中にあるカオナシを暴走させず、自らの居場所(名前)を見つけ、かならず満足のゆく人生をおくることができるはずだと思うのです。

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2009年2月 3日 (火)

春の予告

Koubai  明日は立春です。ここ数日あたたかい日が続いて、先日ほころび始めた梅の木だけですが、七八分咲きとなりました。立春というフレーズに違和感を覚えないほどの暖冬です。

Engeitoryoin  クリニック周辺に散策路が巡らされています。写真は園芸療法エリア前のアスファルトですが、景観とマッチさせるために色は茶を選びました。でもほとんどはエコグローブという水が浸透する舗装をしてあり、夏の照り返しが少なく、環境にやさしい道となっています。

Newmorieru  ここで運動法としてノルディック・ウォーキングを体験できます。ストックの貸し出しやインストラクター(健康運動指導士と理学療法士の二名)によるレクチャーを受けることができます。今春にホームページを始める予定ですので、詳しくはそこで紹介します。キャラクターとして働いてくれるのはもちろん森エール君です。ということで、少しあか抜けた森エール君に登場してもらいました。お楽しみに!

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