セロ弾きのゴーシュ その1
今回から3回に分けて、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」朗読音声をお送り致します。
この本を朗読音声にするのは二度目です。今から二十年以上前、妻が出産のため実家に戻った際に録音テープを持たせあげたのです。当時、NHK FMで深夜放送されていた「クロースオーバーイレブン」という看板番組がありました。音楽の合い間に津嘉山正種さんなどの渋いナレーションが入るのが、静かな夜にぴったりでした。そこで「セロ弾きのゴーシュ」の朗読とサティの曲を組み合わせてオリジナルテープを作りました。
離れて暮らす妻はもちろん、いつも声をかけていたお腹の中の子どもへの配慮でもありました。産まれた後に私の声にすぐ反応してくれたのを見ると、「効果はあった」と信じたいと思います。
さて、今日のリラックス法
は、「母親の胎内にいる自分を想像する」です。産まれる前の記憶が残っている幼児がいます。その子たちに聞くと、母親の胎内は温かく安全で快適な環境のようです。孤独感や不安感におそわれた時に、自分が母親の胎内にいることをイメージしてみてください。
温かい柔らかな毛布の中で横たわり、背中を丸めて膝をかかえるようにして、目を閉じてください。枕に耳をつけて自分の心臓の鼓動に集中してみてください。お母さんのお腹の中でも同じリズムを感じていたことでしょう。うまくイメージができれば、世界と自分とがヘソの緒でつながったような安心感を覚えると思います。
ちなみに、娘が言葉を話せるようになってまもなく、「お母さんのお腹の中にいた時のことを覚えてる?」と聞いてみたことがあります。娘はちょっと小首をかしげて考えてから、「そんな昔のこと、忘れちゃったわ」と困ったように答えました。
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